診療科目・部門
リハビリ部
リハビリ部のご紹介
大誠会グループでは内田病院と大誠苑を中心として、患者様のご要望や疾患内容・進行状況に合わせて様々なリハビリを行っております。
●リハビリ部理念
地域の中でその人らしく生活できるようにリハビリテーションを提供します。
●大誠会スタイルのリハビリ
				・質の高いリハビリを提供します
				・時代を先取りして挑戦し、成長し続けます。
				・「あなた」の多様性を認め、思いやりをもって笑顔で寄り添います。
				・生きる楽しみを多職種協働で提供します。
●大誠会グループのリハビリについて
病院では、疾患別リハ(脳Ⅰ・運Ⅰ・呼Ⅰ)の施設基準で行っております。各フロアにスタッフを適正に分配し、 フロアリーダーを配置することで、病棟内の連携の促進を図り、患者様の状態把握、早期の介入・退院につなげています。大誠苑では、入所・通所の利用者様に個別リハビリ(短期集中、認知症短期集中)を実施し、在宅復帰の為の訓練や認知症の進行予防、回復の為の指導を行っています。また、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士による訪問リハビリも、状態に応じて医療保険・介護保険の適用が可能です。
●人員体制(令和7年5月現在)
				-理学療法士(PT):57名
				-作業療法士(OT):24名
				-言語聴覚士(ST):6名
				-歯科衛生士(DH):10名
				-音楽療法士(MT):3名
				-健康運動指導士(HFP):2名
				-臨床美術士(AT):1名
				-リハビリ事務・助手:4名
●非常勤医師・講師
スタッフに加え、様々な機関から非常勤医師・講師を招き、診療・指導を行っております。
| 非常勤医師 | 田澤昌之医師 | 群馬大学医学部附属病院リハビリテーション科 毎週金曜日診療しております。 | 
|---|---|---|
| 阪口歯科医師 | 陵北病院 月2回来院・摂食嚥下回診、 嚥下造影検査をしております。 | 
| 非常勤講師 | 浅川康吉理学療法士 | 東京都立大学教授 月2回来院指導しております。 | 
|---|---|---|
| 田中繁弥理学療法士 | 高崎健康福祉大学講師 月2回来院指導しております。 | |
| 榊原清理学療法士 | 群馬医療福祉大学講師 隔月来院し小児指導しております。 | |
| 土屋謙仕作業療法士 | 長野保健医療大学准教授 月2回来院指導しております。 | |
| 北爪浩美作業療法士 | anomira代表 隔月来院し小児指導しております。 | |
| 永原大樹言語聴覚士 | 前橋医療福祉専門学校学科長 月1回来院指導しております。 | |
| 髙野雅章言語聴覚士 | 希望の家療養病院 月1回来院し小児指導しております。 | 
●リハビリ診療領域
予防〜急性期〜回復期〜維持期〜終末期 老年期リハビリ・小児リハビリ・介護予防・在宅支援・地域リハビリ等
●主な疾患
脳血管疾患・骨折・脊髄脊椎疾患・変形性関節症・難病・内部疾患・認知症・廃用症候群・運動器不安定症・呼吸器疾患・発達障害など
取り入れている療法
大誠会グループでは、様々な療法を取り入れております。
●理学療法
ロボットスーツHAL®(Hybrid Assistive Limb)
CYBERDYNE株式会社が開発した、身体機能を改善・補助・拡張・再生することができる、世界初のサイボーグ型ロボットです。身体にHALを装着することで、人-機械-情報を融合させ、身体の不自由な方の動きを助けたり、いつもより大きな力を出したりと、脳・神経系への運動学習を促すことが出来ます。当法人では両下肢タイプと腰タイプのHALを導入しており、外来、入院、老人保健施設にて、脳血管疾患の方や認知症の方など様々な疾患の方に対して積極的に活用しています。


レッドコード
リハビリ先進国ノルウェーで生まれたサスペンションエクササイズです。医療、予防、スポーツ・パフォーマンス向上に至るまで、多様なフィールドで、全ての方に使用可能です。特徴として、リラクゼーション、筋力強化、バランス練習、ストレッチなどレッドコード一つであらゆることに対応可能であり、さらに子供から高齢者まで幅広い年代の方に使用できます。当法人では主に予防分野にて使用しています。


●アートセラピー
セラピーを行う際にとても大切なのは参加者が主役であることです。
「非日常の時間と空間」を過ごしていただけるように、毎回、握手で挨拶をして開始し、自分が特別なゲストであるとして感じていただけるように気を配っています。
そして、何より人生の先輩としての尊敬を忘れず、セラピー中の言葉使いやテーマの選び方にも気を配り、季節の行事や風習などの知識や体験談を参加者たちが中心になって語り合える時間にできるよう工夫しています。
絵は苦手で参加するのがいやだと話していた方も、セラピーの回を重ねるうちに参加を楽しみにするようになり、生活にメリハリやリズムがもてるようになりました。
アートセラピーを開始してから、参加者の皆さんの笑顔や会話が増え、生き生きとした生活を送っています。


●音楽療法
音楽療法とは、音楽を聴いたり演奏したりすることで、心身の健康の回復を図る、補完医療のことです。脈拍・呼吸・血圧などの身体的な変化や、認知症予防などにも効果が期待でき、人との交流のきっかけ作りにもなります。
音楽療法 実施内容
| 内田病院 | |
|---|---|
| 1F:外来患者様対象 | 「音楽鑑賞・ピアノ生演奏」 毎週水曜日・金曜日 8:30〜9:00/2Fデイルーム 朝の診察前の待ち時間にピアノの演奏を聴いていただいております。昔の曲から最近の流行歌まで様々な音楽を演奏しています。リクエスト曲も受け付けております。 | 
| 2F:一般病棟の患者様対象 | 「集団音楽療法」 毎週火曜日15:00~15:45/2Fデイルーム 季節の歌・好みの歌・楽器演奏・歌体操・回想などを行っています。 | 
| 3F:回復期リハビリ病棟患者様対象 | 「集団音楽療法」 毎週金曜日14:45〜15:30 / 3Fデイルーム ご家族様も参加可能。患者様と共に歌を楽しんで頂いております。 | 
●回想法
回想法とは、過去の懐かしい物や映像を見て、思い出を語り合うことで、脳を活性化し精神状態を安定させる心理療法の1つです。認知症の進行予防に効果があるとされています。


●畑作業から調理練習
畑作業を仕事・趣味としていた方は多くいらっしゃいます。
馴染みの仕事をし、作る達成感を感じ、また作ったもので誰かに喜んで貰うことは、その方のやりがいや生きがいに繋がります。実際の畑での動作評価・練習・指導、野菜や果物の収穫による楽しみの獲得、それらの野菜等を使用した調理練習の実施など、退院後の生活を見据えた練習が行なえるとともにQOLの向上にもつながります。


●摂食嚥下療法(口腔リハビリ)
歯科専門スタッフである歯科衛生士が、入院・入所している方々に継続して口腔ケアを提供し、常に口腔の清潔を保つように努めています。「口から食べる」を大切にし、口腔リハビリの提供や嚥下体操などを実施しています。
言語聴覚士が、口腔・嚥下機能を評価し、安全においしく食事が食べられるように口腔嚥下機能訓練をしています。医師・歯科医師・看護師・管理栄養士・言語聴覚士・理学療法士・作業療法士・歯科衛生士が連携して、NST やミールラウンドなどを実施しています。
●ドライバーリハビリ
「ドライバーリハビリ」では、高齢者やMCI(軽度認知障害)の方の自動車運転に対して包括的な支援を行う事を目的としています。これらの方々に
					①高次脳機能・認知機能・身体機能の評価や訓練
					②ドライブシミュレーターを使用した運転能力評価や運転へのアドバイス
					③自主返納に向けた指導や支援
					④返納に対しての心理的サポート
					⑤介護保険制度の利用支援や移動販売の利用支援
などを行っています。
ご存知の通り、群馬県は運転免許保有率が全国1 位であり、沼田市は山間地域にあるため農業で生活を営む方が多く、自動車の運転は生活に欠かせないものとなっています。一方、2017 年3 月の道路交通法の改正に伴い、高齢者の免許更新の際に認知機能検査の結果に応じて、病院での受診が義務付けられました。これらの方々を支援するために2017 年10 月から開始したのが「ドライバーリハビリ」です。
 
					こうした支援は主に病院部門の外来リハビリで行っていますが、併設されている通所リハビリとも連携をして介護保険分野でも同様の支援を行っています。
高齢者の自動車運転を取り巻く状況は、高齢者にとって非常に厳しいものになってきています。「高齢者だから運転は危険」という画一的な考えをするのではなく、きちんと精査した上で、運転が継続できる方には安全に運転できるための支援を、運転が難しい方には返納のサポートやその後の生活を支援していく仕組みを拡充させていく事が必要だと考えています。
●小児リハビリ ~お子様の学校生活や将来生活していく力を育むお手伝いをしたい~
小児リハビリを始めた背景
利根沼田地域には、小児がリハビリテーションを受けられる医療機関がほとんどなく、多くは前橋市や高崎市まで時間をかけてリハビリテーションへ通っていました。この地域で少しでも多くの方にリハビリテーションを届けたいという思いから、2018 年 1 月より小児の外来リハビリテーションを開始しました。現在、それぞれのお子様に対して月に1~4 回の頻度で個別指導を行っています。
対象の児童
					- 心身の発育に何らかの遅れがある乳幼児(発達障がい児・脳性麻痺・発達遅滞など)
					- 学校での学習や運動がぎこちないお子様
					- こだわりが強くお友達や周りの大人との関わりが苦手なお子様
					- 保育園・学校・ 乳幼児健康診査から紹介を頂いたお子様
					などが対象となります。(専門機関で診断を受けていない方もリハビリの対象となる事があります)
当院でのリハビリテーションの対象か否かのご相談は、お気軽に当院までご相談ください。
リハビリ内容
小児リハビリの目的は、子供を健やかに成長・発達させることにあります。お子様一人ひとりの発達特性を理解して、運動や遊びの経験を通して、運動・言語・社会性の発達を促す関わりを行っています。
| 理学療法 | 
   | 
|---|---|
| 作業療法 | 
   | 
| 言語聴覚療法 | 
   | 
リハビリ部教育理念
- 〇 互いに信頼・尊敬し、協力しあえる心、プロフェッショナルとして語れる中身を持ち、 他者から認められる人財になる
- 〇 大誠会理念を理解し、それに基づいたリハビリを提供し、利用者様・関係者から選び続けられ、必要とされるリハビリスタッフになる
新人教育
					当法人はプリセプターシップ※1 とチーム支援型※2 を混合し、新人教育を実施しています。 新人療法士に対して3~4 年目の療法士のプリセプター、5 年目以上のエルダーのスリーマンセルをとりサポートをしています。また当法人は各職種が一定のフロアで勤務するフロア制を取り入れており、多職種チームでも支援しています。
法人の新人研修に加え、リハビリテーション部内でも入職から1年間に渡り、新人研修を行っております。
2 年目以上ではラダーを活用し、スキルアップできるよう支援しています。
資格取得補助や学会・研修参加支援、大学院進学の奨学金制度なども積極的に行っております。
					※1:新人1 人に対して決められた経験のある先輩療法士(プリセプター)がマンツーマン(同じ勤務を一緒に行う)で、ある一定期間新人を担当する方法。
※2:特定の指導係を置くのではなく、チームで新人療法士を教育・支援する方法。
心理的支援も行えるように、定期的な1on1 ミーティングを実施しています。時代や組織の変化に応じて教育体制を見直しています※ 3 。
※3 藤生大我 , 萩原裕平 , ほか;ニーズ調査に基づいたリハビリテーション部の教育体制の検討.理学療法教育 4(2) 2_5 1_17 2024
ジョブローテーション
2023年度より、顔の見える関係性作り、適正配置、事業間連携促進などを目的としたジョブローテーションを開始しました。3日間ごと各フロアを回り、各フロアの雰囲気や特徴を感じることで、今後のキャリアの参考やフロア間連携に活かします。また、実際に体験した感覚を踏まえて、フロア配置を検討します。
中途入職者にも、必要に応じてジョブローテーションを実施しています。多くの事業を展開している当グループの活動を知ってもらいます。中途入職者は、より明確な目的のもと来て下さることが多いため、それを支援できるよう努めています。
藤生大我、 安原千亜希、 ほか多事業を展開する法人リハビリテーション部の新人に対する入職直後ジョブローテーションの試み。理学療法群馬 in press 2025
認定療法士/有資格者(令和7 年4 月現在)
					認定理学療法士 2 名(地域理学療法1 名・呼吸1 名)
					登録理学療法士 12 名
					協会指定管理者初級(PT) 5 名
					協会指定管理者上級(PT) 4 名
					地域ケア会議推進リーダー 16 名
					介護予防推進リーダー 12 名
					フレイル対策マネジャー 4 名
					認定作業療法士 2 名
					生活行為向上マネジメント認定 1 名
					生活行為向上マネジメント実践者 5 名
					日本摂食嚥下リハビリテーション学会士 1 名
					臨床実習指導者(PT、OT、ST) 34 名
					3 学会合同呼吸認定療法士 2 名
					ケアマネジャー 7 名
					公認心理師 2 名
					認知症ケア専門士 1 名
					福祉住環境コーディネーター2 級 4 名
					認定デイケアマスター 1 名
					健康運動実践指導者 1 名
					博士(保健学) 2 名
					
学会発表
					・全日本病院学会
					・日本慢性期医療学会
					・慢性期リハビリテーション学会
					・回復期リハビリテーション病棟協会研究大会
					・日本認知症ケア学会
					・リハビリテーション・ケア合同研究学会
					・地域包括ケア病棟研究大会
					・日本ロボットリハビリテーション・ケア研究大会 など
| 学会優秀賞等受賞歴 | |
|---|---|
| 第3回慢性期リハビリテーション学会 (2016 年) | 優秀演題 理学療法士 安原千亜希 「認知症患者リハビリテーションの効果検証について~パイロット事業より~」 | 
| 第4回慢性期リハビリテーション学会 (2017年) | 奨励演題 理学療法士 安原千亜希 「当院の地域包括ケア病棟における認知症患者の分析 ~認知症リハに期待するもの~」 | 
| 一般社団法人日本認知症ケア学会 (2018年) | 石崎賞 言語聴覚士 都丸希 「臨床場面の動画を使用した認知症ケア勉強会の取り組みとその効果について」 | 
| 第6回慢性期リハビリテーション学会 (2019年) | 奨励演題 理学療法士 小此木直人 「認知機能障害を有する者への HAL の使用は適切か? ~当院における HAL 介入の継続性に関わる要因の検討~」 | 
| 一般社団法人日本認知症ケア学会 (2021年) | 石崎賞 理学療法士 藤生大我 「認知症家族介護者がポジティブに日記をつけることの効果」 | 
| 一般社団法人 群馬県作業療法士会 新人症例発表会 (2023年) | 作業療法士 嶋田 知博 、堀 雄飛 、吉澤 陽菜 新人優秀演題賞 | 
| 一般社団法人 群馬県作業療法士会 新人症例発表会 (2024年) | 作業療法士 井上琴美、山洞萌々香 新人優秀演題賞 | 
| 群馬県 第 31 回群馬県老人保健施設大会 新人症例発表会奨励賞 (2024年) | 理学療法士 小菅優奈 在宅復帰をあきらめない~申送りにて「方向性・施設」から本人の望む在宅を目指して 」 | 


